皆さんはピアノのオンラインレッスンについてどのようなイメージを持っていますか?
手軽で自由にレッスンが受講できる、外出の必要がないなど、「時間」についてはメリットの多いオンラインレッスン。しかし本当に上達するのかな?という疑問も多いかと思います。
そんな皆さんに、オンラインでピアノのレッスンを受講する場合どんなケースが適しているか、具体的にお話ししたいと思います!
オンラインのピアノレッスンでできること、できないこと
まずはオンラインの音楽レッスンでできる事とできない事をまとめてみます。
これはビデオ通話ソフトの欠点である「遅延」と「音質」でクリアできない部分が主な要因で、特に音質については、会話では綺麗と言われる音質でも音楽では不足ぎみとなってしまう点です。
できること
・読譜の勉強をする
・先生と一緒に楽譜を読む・練習をする
・テクニックや身体の使い方を学ぶ
・テンポの取り方など、曲の流れを意識したアドバイスを受ける
できないこと
・ビデオ越しでの合奏や連弾
・音の響きや音色について学ぶ
できなさそうでできること
・先生の伴奏で歌う、リズムたたきなど、ピアノのレッスンと併用するソルフェージュ
→予め課題を録音して再生する事で可能
できそうでできないこと
・ビデオ通話での伴奏
→クラシックの場合はテンポに動きを持たせるので、カラオケは難しい。ビートのはっきりした曲なら可能
まとめてみて解ってくる事は、初心者や趣味で習う方には読譜など基礎的な能力の学習に充分効果があることです。そして何より初心者にとっては、目標を立てて学習する事、そしてそれを先生に聴いてもらう事が最大の勉強なので、
また演奏経験が長く自立した演奏をされる方にも特定の効果があり、これは昨今のコンクールの予選でDVDやyoutubeでの審査が行われていたり、ピティナなどでもオンラインでアドバイスの企画があることからもわかります。
逆に効果が得られるかどうか難しい方は、中級者で響きや音質を学びたい方や、室内楽など「相手」のある音楽の勉強をしたい方です。特に音の響きが伝わりきらない事が、唯一にして最大の欠点とも言えるでしょう。機材の問題もあります。
遅延については工夫する事で解決策があったり、また今後の5Gなど技術革新によって解決されていくかもしれません。
ケース1:ピアノは初心者で、楽譜を読むことができない方
まだ楽譜が読めない方には、オンラインのピアノレッスンはぴったりです!
読譜の練習は、短時間でも継続して行うことが大事なので、レッスンに通う時間をかけずに自宅で受講できるオンラインレッスンはまさに理想的と言えそうです。
また音質についてもまだあまり気にする必要がなく、鍵盤の位置や音符の読み方などを中心に学ぶため、オンラインレッスンで充分な効果を得ることができます。
ケース2:憧れのこの曲だけ弾いてみたい方
趣味のピアノで、憧れの曲を弾いてみたい!という方にもオンラインレッスンはピッタリです。一緒に譜読みをしながら、じっくりとお家でレッスンを受講できます。
練習の時間が定期的にとれず、なかなかレッスンを受けられない方も、ワンレッスンごとに自由に受講できるオンラインレッスンはとても便利です。
また逆に週に1回だけでなく、もっと集中してレッスンを受講して早く曲を弾けるようになりたい方にも、移動のロスがないオンラインはピッタリです。
ケース3:数年しっかり学習し、中規模なソナタなどに取り掛かる頃
ここがオンラインレッスンのひとつの節目と思います。
週1回、5〜6年程度のレッスンで、多くの方はハイドンやモーツァルトなどのソナタにとりかかります。今まで以上に、もっと響きや音色などの欲求が高まるこの頃が、対面でのレッスンも必要になってくる時期です。
もしオンラインレッスンを続ける場合でも、例えば定期的に演奏にアドバイスをもらえるサービス(ピティナなど)に参加したり、たまに対面でのレッスンを別途受講するなど、やはり実際の響きを聞いてもらえる機会を作るべきです。
東京・神奈川で教室をお探しの方は、roomusicを運営しているエルフラット音楽教室でも対面のレッスンが受講できます。
ケース4:すでに演奏経験が長く、アドバイスのみもらいたい方
すでに演奏経験が豊富で、しかし普段受講できない先生から新たなアドバイスがもらいたいという人には、オンラインは大きな助けになります。
最近では多くの国際コンクールも予備予選にDVDやYouTubeでの審査を行っているので、録画を送ってアドバイスをもらう形式であれば、たくさんの有益なコメントをもらうことができるでしょう。
また経験が長ければ、それまでの様々な知識をもとに、目的を持ったレッスンをオンラインで受講できるはずです。
まとめ
さて、ここまでオンラインレッスンについて考えて来ましたが、多くの人にオンラインでのピアノレッスンは有用であると言えそうです。
また中級程度に進んだ方にも、上手に補助的なサービスを使う事で、オンラインレッスンを続ける事も可能かもしれません。
皆さんも上手にオンラインレッスンと、対面でのレッスンやアドバイスを使い分けながら、音楽を楽しんでください!